ご近所的遭遇
はてさて、近所を自転車で散策後、あちこち用事を順にこなし、さあご帰宅だぞとカドを調子よく曲がると、反対側からまるで同じタイミングでピンクのシャツをお召しになった世界の松本雄吉翁がこれも自転車乗車にてご登場になった。年にこのパターンで、必ず数度、“ばったり”遭遇がある。嬉しい。素晴らしい。
そして二人ともそのまま自転車を激こぎしながら進行。まずは先日の維新派公演(ついでに我々ZZSQのステージも)の大成功をねぎらう。聞くところによると、あの後雨に見舞われた日があったとか。ひゃあああ。あの内容で雨とは。舞台をごらんになった方は直接的な実感として驚かれることだろう。
翁曰く、『もちろんやったで。鬼やろ。』
鬼ー!!!…確かに役者にとっては鬼的状況だけど、個人的にもしくは維新派フリーク的には非常にコアなシチュエーションであり、美しさ甚だしく極まったステージとなったことと思う。誠に貴重な状況。ジェラシーだなあ。この日のお客様方は、じーっと雨に濡れそぼりながら最後までステージをご観劇なさったそうだ。ううむ、役者諸兄はもちろんだが、ここんちの舞台を観に行く客方も相当根性が入っている。私が観せて頂いた日(初日)も相当寒かったが、それに気づいたのは全ての舞台が終了してから。役者の作る舞台が動いている間は全くといっていいほど気温の低さは感じなかった。それ程、あの素晴らしさに魅入る時間が輝かしいものであるということだ。五感のほとんどを舞台に向け、その間は手放しで任せてしまってもいい。維新派の舞台は、そんな世界だ。
『じゃあまた飲み屋(注:FINNES)で~』と、
また次の嬉しい再会に向けて、翁と私は違う道へ機嫌よく自転車をこぎ分かれていった。
